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淡路島あるあるVol.3「お気軽な日帰り温泉♪」
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レポーター紹介
投稿者 | 西海岸の住人 |
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性別 | 男性 |
年代 | 60代 |
住まい | 兵庫県洲本市 |
趣味 | 撮影 |
自己紹介 | 「あなたの淡路島」を発見する一因になるような内容をお届け出来ればと、何の根拠も無く無責任に勝手に考えております。宜しくお願いします。 |
寒くなると無償に恋しくなるのが・・・そう、温泉!
兵庫県の温泉と言えば、城崎温泉や有馬温泉などが有名処ですね。
はっきり申し上げて、これらの温泉ほどの知名度は有りませんが(笑)・・・淡路島にも、とっておきの温泉が存在します。
今回の「あるある」はそれらの内の、お手軽な日帰り温泉施設を紹介してみたいと思います!
①素朴な温泉を体験したい方に・・・
湯けむりもくもく、ここは別府?と勘違いする位の風景!? な訳ありません。
ネタばらしの為、画面をず~っと引いてみると、
実は淡路島ではあちらこちらで良く見かける光景、田んぼで農作業をされていた方が、周辺の雑草を焼いていたのでした。
その結果このモニュメントにその煙がかかり、あたかも地面より湯けむりが立ち上っているかのようになったのが実情です。
ここは南あわじ市の伊加利(いかり)という所で、以前の「うずしお温泉」の源泉だった所です。
現在はここの源泉は使用しておらず、ここから数百メートル離れた場所に今の源泉が有ります。
それがこちら。
この源泉から周辺の温泉施設に専用のタンク車で運搬供給しています。
そして、この源泉から少し離れた場所に、この温泉が体験できる日帰り温泉施設「湯の川荘」が有ります。
旧西淡町の老人福祉センターとして1985年に設立されました。
もともと年輩の方向けの保養施設であったので、利用は地元民の銭湯代わりの利用が多いのですが、「ネットで見て」と島外からの一般の観光客利用も最近増えているとの事です。
中に入ると内湯が2(大、小)のみで一週間単位で男女が入れ替わる、全てがシンプルな造りの施設です。
こちらは大きい方の浴槽で、洗い場はこちら。
この写真からもご理解いただけるかと思いますが、シャンプーなどのアメニティ類の備え付けは一切ありません。
ここではとにかく、この「うずしお温泉」自体を堪能してもらいたいです。
うずしお温泉は別名「美人の湯」「べっぴんの湯」と呼ばれています。
そもそも、どうしてこんな別名が付いてるの? 淡路島以外の温泉地でも「美人の湯」とうたわれている温泉に行った事があったので、勝手に思いつきで言ったもん勝ち?とか思っていましたが・・・
専門家による「うずしお温泉」の解説によると
正式には「ナトリウム炭酸水素塩泉」という名称で、その中に含まれる炭酸ガスが浴槽で放出され、中性からアルカリ性になり皮膚の脂肪分や分泌物を落とすそうです。(これは油汚れには弱アルカリ性のセスキをと教わったのと同じ原理?←あくまでも独り言です) その結果あたかも石鹸を使ったように皮膚がきれいになる事が、この謂われとなっているようです。
ph7.55値の弱アルカリ性の泉質は、つるつるの滑らかな肌触りでいかにも温泉という泉質です。
湯舟につかると胸位で、お湯は無色透明で味はナトリウムっぽい(?)少々塩味。
源泉の泉量が十分では無いそうで、かけ流しではありません。そして温度は27.8度なので、加熱しています。
ここの泉質は龍神温泉、白浜温泉、有馬温泉に匹敵し、淡路島では他の所では見られないものと言われています。
老若男女を問わず、美しい方はより美しく、そうでない方もそれなりに、心も身体も「べっぴん」になれそうです。
最後に利用時の注意点を。
①入浴時間に注意して下さい。 ご覧の通り午後4時までです。
②洗い場にボディソープ、シャンプー、リンスなどの備え付けは有りません。 持参されていない方には貸し出し品は有るようですが、タオル類は一切無いそうです。 あらかじめマイお風呂グッズ一式を持参した方が良いでしょう。
③車利用でないと不便な所です。公共交通を利用の場合は地域のコミュニティバスが運行されているようですが、運行本数も限られているので、その時間をあらかじめ施設に確認しておいて下さい。
追加情報です。
初めにご覧頂いた今の源泉の所になんと「うずしお温泉」の自動販売機が有ります。
40リットルで100円です。 温度は27.8度なので加熱が必要です。 誰でも購入出来ます。
セルフガソリン給油のような方法で、早速40リットル分を(20リットル缶×2)購入しました。
自宅の浴槽に入れて見ましたが膝の高さまでも届かず、自宅で「うずしお温泉」三昧は実現不可でした。
このままでは全く湯量が足らなかったので残り分は加水し、雰囲気だけ「うずしお温泉」を堪能しました。
■取材協力 南あわじ市老人福祉センター 湯の川荘 兵庫県南あわじ市伊加利1181-1 TEL 0799-39-1126
南あわじ市健康福祉部長寿・保険課
南あわじ市産業建設部商工観光課
②疲れの溜まった体をクールダウンをしたい方に
続いては2007年南あわじ市の運営で営業が開始され、その後いくつかの変遷を経て、現在は株式会社アクア淡路さんが運営管理を行っている「ゆとりっく」です。
前述の「湯の川荘」より車で15分位の所、南あわじ市の湊(みなと)という所に有ります。
ここは温泉施設だけではなく、スイミングプールとフィットネスジムも併設しています。
温泉はもちろん、伊加利の源泉より運搬してきている「うずしお温泉」を使用しています。
大浴場は造りが少し異なる2パターンで、男女偶数・奇数日で入れ変わります。
こちらの大浴場側には、薬湯、水流の勢いの異なるジェットバス2種、ドライサウナが有ります。
自然光が充分に入って来る、明るい雰囲気の一番奥が大浴場です。 その隣には薬湯が有ります。
この薬湯はその時の季節をイメージしたものを、その都度変えています。 全部で10種類程あるそうです。
そしてもう一方の大浴場側には、電気風呂、打たせ湯、スチームサウナ、ドライサウナを備えてます。
こちらの大浴場は浴槽の深さは腰位までで、その中は写真で見られるような、独特な構造になっています。
椅子の様に見える所は、ここに腰を掛けると背面の左右2箇所からジェットバスが吹き出します。 ちょうど脇腹あたりに刺激を受ける為、少しくすぐったく感じました。
そして手すりが見えている狭い空間に入ると、両側から出て来るジェットバスを、疲労している箇所にピンポイントで当てる事が出来ます。 その結果として血行促進によるマッサージ効果や美肌効果、リラックス効果が得られます。
さらに、スチームとドライの2種類のサウナも備えています。
とにかくここに来ると、いつもの自宅のお風呂では味わう事の出来無い「体の解放感」を感じる事が出来ます。それは浴槽の広さであったり、体をリラックスさせる為の数々の設備であったり、もちろん「うずしお温泉」による効果であったりします。
土日やまとまった休みの時は、自転車やバイクのツーリングを楽しむ島外からのお客さんの利用も増えているとの事です。
ボディソープ、シャンプー、コンディショナーは備え付けなので、基本的には手ぶらで利用出来ますが、タオル類は有料になります。 とにかく滑らかな泉質の為、油断してすってんころりんとなる可能性もありますので、十分に気をつけてください。
今回取材時にふと上記の「お願い!!」が掲示されているのに気が付きました。 他の人を思いやるスタッフの方達の優しさが伝わり余計に「ほっこり」しました。
併設されているプール、フィットネスのゲストでの利用も可能です。興味のある方はホームページでチェックして下さい。 (隣にはこじんまりとした商業施設も在り、食材の買い物も可能です。)
■取材協力 ゆとりっく 兵庫県南あわじ市湊77 TEL 0799-36-5789 http://ゆとりっく.com
③心のリフレッシュをしたい方に
そして最後はこちら。
明石海峡大橋を渡ればすぐの淡路市岩屋(いわや)にあるのが、この「岩屋温泉 美湯 松帆の郷」です。
えっ? ひよっとして美湯とビュー(眺望)が掛かってる?? この件に関してのコメントは差し控えさせて下さい。
確かに、隣のテラスからはこの様な素晴らしいビューが望めます。
ここ「岩屋温泉」の源泉は岩屋海水浴場に近い大和島付近にあり、そこから一旦現在の淡路IC付近の高台まで汲み上げて、そこから各施設へ直接温泉管を通して供給しているそうです。
この近辺では水道管と温泉管を併設していて、幾つかの条件があるものの、希望すれば一般家庭でも温泉を引けるそうです。 現在およそ100世帯が利用しているとの事で、洲本市民である私には何とも羨ましい限りです。
この施設のオープンは平成11年11月11日。 運営は淡路市と淡路観光開発公社と岩屋漁協による第三セクターです。
男女浴槽は日替わりで、欧風と和風の大浴場、そしてそれぞれに明石海峡が眼前に広がる露天風呂も備えられています。
ジェットバス付の露天風呂はこちら。
ここの泉質は「単純弱放射能低温泉」で「温泉分析書」を見ると、他の温泉と比べ物にならない程のラドンが多く含まれているのが特徴です。 そのため、「ラドン温泉」とも言われてます。ラドンとは気体の一種で、精神を安定させリラックスさせる効果を持っているようです。
源泉の湯量は豊富なので、加水はせず温度は20度位なので加熱して利用しています。
Ph値は7.56 無色透明、無臭、無味、弱アルカリ性の温泉です。
シャンプー、リンスなどのタオル以外のアメニティ類は揃ってます。
担当の方によると、「とにかくこの温泉に浸かって、日頃蓄積されている体の疲れやストレスをラドン効果で癒して欲しい」との事でした。
意外だったのは、ここの施設は全体の7割は観光のお客様が利用されていて、特に土日はほとんどが島外のお客様に利用して頂いているようです。
温泉のほか、売店コーナーや淡路島バーガー、しらす丼、牛丼などのいわゆる淡路島定番メニューが揃っているレストランもあります。 全体的に値段も財布に優しい設定なので、家族連れのお客様も気軽に利用出来ます。
とりわけGWや年末年始に下りの高速道路が渋滞している時などは、明石海峡大橋近辺は車が長時間動かなくなる事があります。 そんな時には敢えて帰路を急がず、ここで渋滞解消の時間稼ぎを兼ねて旅の疲れを癒すのも有りかと思います。
明石海峡に夜のとばりが下りると、対岸の神戸・明石の町並みに灯りがともり出します。 月のスポットライトも海面を照らし明石海峡大橋のライトアップが始まります。 今日はどんなパターンのライトアップが見られるのか楽しみです。
■取材協力 岩屋温泉 美湯 松帆の郷
兵庫県淡路市岩屋3570-77 TEL 0799-73-2333 http://matsuho.com
最後に
今回ここで取り上げていないお気軽な日帰り温泉施設が、まだまだ島内に点在しています。平成の市町村合併時以前の各町単位で同様の施設が造られているからです。
何かと色々なストレスの溜まる現在。 そんな時だからこそ、都会の喧騒を忘れ、ひと時の「心身の癒しタイム」を過ごされる事をお勧めします。
※取材は2020年12月時点の内容です。その後社会情勢が目まぐるしく変化していますのでご利用の際はお手数ですが、最新の情報をご確認下さい。
※記事内容は取材当時の情報です。詳細は各イベント・施設・店舗までお問い合わせください。
Date:2021.02.26