花マガ(淡路花博20周年記念 花みどりフェアwebマガジン)
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いよいよ本番!! その前に。「リプレイ2020」
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レポーター紹介
投稿者 | 西海岸の住人 |
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性別 | 男性 |
年代 | 60代 |
住まい | 兵庫県洲本市 |
趣味 | 撮影 |
自己紹介 | 「あなたの淡路島」を発見する一因になるような内容をお届け出来ればと、何の根拠も無く無責任に勝手に考えております。宜しくお願いします。 |
淡路花博20周年記念 花みどりフェア(以下花みどりフェア)本番がいよいよスタートします。
当初はメインイベントが、昨年の秋から翌2021年の春まで行われる予定でした。
ところが、新型コロナウイルスの影響で予定が半年遅れになり、イベントの変更やキャンセルを余儀なくされた1年でした。
すべてが想定外だった2020年、そのとき淡路島ではどんな光景が繰り広げられていたのでしょうか?
そこで、昨年淡路島に来たくても来られなかった人達の為に、昨年の淡路島の様子を「花みどりフェア」会場を中心に振り返ってみたいと思います。
2020年 睦月 (1月)
この年は東京五輪や淡路島「花みどりフェア」の開催など、日本国中が盛り上がる年になるはずでした。しかしながら、よもやこんな結末を迎える事になろうとは・・・。
兵庫県立公園あわじ花さじき(以下あわじ花さじき)では、アースワークの2020「幸せをよぶライオン」が描かれていました。
アースワークとは毎年一般の子供からデザインを公募して、選ばれた作品を大地に表現するものです。
この作品のコンセプトは「世の中がライオンのように熱くなるように」だそうです。 これは東京五輪や「花みどりフェア」を意識していたのでしょうか?
そして洲本会場の洲本市民広場では、恒例の「冬咲きチューリップショー」が開催されていました。
近所の園児たちもお散歩タイムです。 島内はまだいつもの日常の風景でした。
2020年 如月(2月)
それまで全く話題にも上らなかった一隻のクルーズ船が横浜に入港し、事態が徐々に変化して行きます。
この段階で初めて「新型コロナウイルス」の存在を知った人も多かったようです。
ただ、まだこのウイルスに関してはどこか他人ごとの様な雰囲気が漂っていたのも事実です。
この時期には日本三大水仙群生地のひとつ、南あわじ市の「灘黒岩水仙郷」は見逃せません。
毎年数多くの「二ホンズイセン」が咲き香ります。
ただ個人的には「今までと比べて海側の水仙はかなり減ってるな~」とは感じていました。
関係者によると、関空に大きなダメージを与えた2018年の台風の影響をここも相当受けていたようで、「来年(2022年)はメンテナンスの為、休園します」とのアナウンスがありました。
海を隔てて沼島を望む、この水仙の姿もしばらく見納めになりそうです。
水仙のほか、ここではわずかですが梅も見られます。 この時は満開少し手前という感じでした。
2020年 弥生(3月)
このひと月の間に、急速に新型コロナウイルス感染が広まり事態が急展開し始めます。
とうとう、 今年のメインイベント東京五輪が延期になってしまいました。この頃から「一体何が起こっているか解らないけど、大変な事になりつつある」という不安を感じる人が増えていたと思います。
南あわじ市のメイン会場である淡路ファームパークイングランドの丘(以下イングランドの丘)では、パンジーのコアラが出迎えてくれました。
ここでは、普段はあまり見かける事の無い、走り回っているコアラの姿を以前に見た記憶があります。
その時はかなりの衝撃を受けました。「コアラが走ってる!」
次回は日本最高齢記録更新の本物のコアラ「みどり」の元気な姿を見たいと思います。
桜前線も徐々に日本列島の南から北上を続け、本来なら各地で花見の季節の到来のはずでした。 桜の名所のひとつ、ここ南あわじ市の諭鶴羽ダム一帯も桜花爛漫の圧巻の光景でした。
そして、サテライトの会場だった淡路市の「水仙の丘」もご覧のとおり、ほぼ満開状態。
ここは可愛いわんこのお出迎え。 でも残念ながらフェイクです。
来年2022年は灘黒岩水仙郷はメンテナンス作業の為、閉園だそうです。 なので、もし水仙を見るならここは、おススメです。
一方、「春のカーニバル」開催を目前に控えていた淡路市メイン会場の淡路島国営明石海峡公園(以下明石海峡公園)では、
ムスカリが次々に開花していました。
桜の花やチューリップなども徐々に姿を表し、春の到来を感じさせる風景が繰り広げられていました。
しかし世間の話題は、コロナ関連一色になって行きます。
2020年 卯月(4月)
ついにと言うか、とうとう日本に「緊急事態宣言」が発令されました。
そんな世間の騒動に全く動じることなく、明石海峡公園の主役「花みどり」たちは、まさに春のハイライトの時を迎えようとしていました。
いつものお馴染みの風景。
花びら表面に光沢があり、何回聞いてもなかなか覚えられない「ラナンキュラス・ラックス」。
アネモネも見ごろでした。
ムスカリとネモフィラ(まだ咲き始め)とのコラボ。
でもここでこの様な「花みどり」の姿を見られたのは、これが最後となりました。
「緊急事態宣言」の発令を受け、「春のカーニバル」の終わりを見届ける事なく明石海峡公園自体が突然休園になってしまいました。閉店ガラガラ!!。
2020年 皐月(5月)
例年であれば淡路島は百花繚乱の季節到来のはず。 しか~し!
緊急事態宣言発令中。GW期間で昼間ほとんど車の姿が見られない、異常な高速道路の淡路下りSA。(画面左隣にあの観覧車のある駐車場です) ここでこんな光景は初めて見ました。 Stay Home !!
2020年 水無月(6月)
ようやく5月の終わりに緊急事態宣言が解除されたものの、まだまだ世の中は、気分的に移動自粛の雰囲気が至る所に漂っていました。
久々に明石海峡公園を訪れたのは、季節は新緑の時期を過ぎて既に梅雨が間近の6月でした。
私の中では4月の残像はあの時のままでしたが、もう春の風景はそこには見られませんでした。
舞台の主役はチューリップからポピーへと移り、いやでも季節の変化を感じずにいられませんでした。
一方、淡路市の本福寺水御堂ではこんな可憐で涼しげな睡蓮の姿を見る事ができました。
神様、仏様 どうか一日も早くコロナが終息しますように・・・。
この時期に、残念な事に花みどりフェア(秋期)の一年延期が決定。
2020年 文月(7月)
この月の下旬にはタイミング的にどうなの?感が強かった「Go to トラベル」が半ば強引に開始。
「経済を動かさないと」との苦渋の決断が行われた様でした。
夏休み中にも関わらず、島内の海水浴場はすべて全面閉鎖。 人の姿が見られなくなった洲本市の新都志海水浴場。鳥もこころなしか寂しそう。
梅雨時の兵庫県立淡路島公園には、紫陽花+アガパンサスの彩りがしっくり映えるような気がします。
あわじ花さじきは春先のような色の派手さはありませんが、人もまばらでのどかな雰囲気でした。
2020年 葉月(8月)
引き続き自粛モードの8月。ただ淡路島は少しお客さんの動きから、「Go To トラベル」の影響が感じられました。
明石海峡公園では「れいんぼーあんぶれら」が開催。
ゲート付近の公園管理棟の屋上からロープでつなぎ、そのロープにビニール傘を吊るしたものです。
「幻想的な光景の演出」をされていた様ですが、家族連れの子供が一言「あの傘100均で売ってるよ!」 そうか、子供の目にはその様に映っている?
確かに傘そのままの姿では少し生々しい?
ならば
夏の盛りでしたが、この時は海からの風が心地よかったのでその風を表現して見ました。
これならあの子供も風を感じて、幻想的に見方を変えてくれるでしょうか?
隣にいた見ず知らずのご婦人が、ぼそっと「地中海みたい」と言われました。
行ったことが無かったので、興味本位で「行かれたのですか?」とお伺いしました。
すると「行ったことありません。」との返答が。
なんとか踏ん張って、ずっこけを免れることは出来ました。
この月に感染流行がピークとなりました。
2020年 長月(9月)
淡路市の江井海岸では子供さんとご家族が夕日の鑑賞会(?)をされていました。
大人から小っちゃい子供までみんなストレスが溜まっていた社会情勢。
淡路島のキレイな夕日を見て少しは癒されたでしょうか?
2020年 神無月(10月)
ハロウィンも当然自粛モードで例年のような盛り上がりには欠けていたように思われました。
その代わりこの時期に盛り上がりを見せてくれていたのは、この場所でした。
淡路市の山田地区。
例年のこの地域の「コスモスまつり」は残念ながら中止でしたが、あたり一面、気持ち良さそうに秋風に揺れているコスモスたちの姿を見る事が出来ました。
ここのコスモスは赤系統がメインです。
そして
この時期ならでは風景が広がっていたのは淡路市のそばカフェ生田村あたりです。 一面そばの花の開花がピークを迎えていました。
このあと、これが花マガ北本さんの「そば打ち体験」で登場していたあの美味しそうな、そばに変身したかと思うと感慨ひとしおです。よくぞ途中でひねくれることなく最後まで無事に育ってくれたね。
別に私が育てていた訳ではありませんが・・・。
2020年 霜月(11月)
一時は感染数が抑えられていたにも関わらず、再び感染数が拡大してきました。
南あわじ市の慶野松原海岸では「ドライブインシアター」というイベントがおこなわれました。
駐車場で車を止め、車中から前方の大きなスクリーンに映し出される映画も見るというものです。
かつて若かりし頃、何度か経験したことがありとても懐かしく感じられました。
なかなかイメージ出来ない方のために、もう少しご説明を。
ご覧の様に広い駐車場の前方スペースに巨大なスクリーンが設置されます。
観客は駐車スペースに車を止め、前方のスクリーンに映し出される映像を自分の車の中で見ることが出来ます。車の中なので、カップ麺をすすろうが、イビキをかいて爆睡しようが誰からのクレームも有りません。
当日は初めにMCの方と映画監督とで映画制作時のエピソードなどのトークショーがありました。
こんな感じで本編が始まります。 音声はそれぞれの車内のFMラジオで受信できます。(この写真は車内からです)
人間は車の中なので、ソーシャルディスタンスは保たれます。
会場設営の問題点がクリアされれば、今後この映画鑑賞のスタイルは増えてくるかも知れませんね。
この時に上映された映画『引っ越し大名!』の一場面は、ここ慶野松原で撮影されていました。(この写真は車内からです)
最近ちょくちょく淡路島島内でもTVドラマや映画などのロケがおこなわれています。
2020年 師走(12月)
この月に感染者数はついに過去最多を更新しました。
南あわじ市で発掘された「松帆銅鐸」の展示会が、南あわじ市滝川記念美術館「玉青館」でおこなわれていました。
「松帆銅鐸」は南あわじ市の松帆地区で2015年に発見された銅鐸です。
その銅鐸が奈良文化財研究所での詳しい調査作業を終え、南あわじ市の故郷に久々に里帰りしました。
古代史の謎解きのカギとなるような、とても貴重な出土品のようです。
銅鐸本体と舌(ぜつ)と呼ばれるもの(写真一番手前の棒状のもの)が一緒に出土されています。
この様な状態での出土例は今までに数例しか見られていないとのことです。
他にも1965年に松帆に近い慶野松原の海岸で出土された銅剣なども同時に展示されていました。
「淡路島国生み神話」をサポートする強力な手段となりそうなので、引き続き今後が楽しみです。
そして気が付くと街中はもうクリスマスモード。 兵庫県立淡路夢舞台温室「奇跡の星の植物館」(以下奇跡の星の植物館)ではクリスマスフラワーショウ2020が開催されていました。
バラ、シクラメン、ポインセチアなど雪をイメージした白い草花でクリスマスを演出されていました。
お馴染みの巨大クリスマスツリーもイルミネーションで雰囲気を盛り上げます。
この12月はとうとう、日本全国各地で新型コロナウイルス感染数が過去最多数に更新されました。
具体的解決策が見いだせないまま、皆さんご存知の通り翌年(今年)1月に再び「緊急事態宣言」が発令される事になります。
その一方で何事も無かったかのように、奇跡の星の植物館の2020年の聖夜は静かに更けて行きました。
大いなる希望を持てた2020年だったのに、結局何もかもが新型コロナウイルスに振り回され続けたこの1年・・・。
12月下旬のあわじ花さじきでは、もう翌年2021年のアースワークが描かれていました。
今年の作品のコンセプトは「太陽の下、みんなが笑顔になれますように」
こうして昨年一年を振り返ると、淡路島の「花みどりたち」は新型コロナウイルスの影響で、無観客試合を強いられ続けたにも関わらず、ずっと1年を通して頑張って元気な姿を見せてくれていました。
その姿の裏には、「花みどりたち」を丹精込めて育て、はぐくんでいった生産者さんや現場で毎日大変な中、細やかな管理や手入れを担当されていたスタッフのみなさんの存在があります。
そんな数多くの皆さんの気持ちを、実は「花みどりたち」が元気な姿を通して代弁していてくれていた様です。
「私たち淡路島の花みどりは、いつも元気だから、君たち人間もどんな困難にも決して負けないで!」との力強いメッセージをレンズを通してずっと感じることができました。
今年2021年本番の「花みどりフェア」では昨年以上に、元気な姿を私たちに見せてくれるはずです。
※記事内容は取材当時の情報です。詳細は各イベント・施設・店舗までお問い合わせください。
Date:2021.03.19